色々な気功法があり、動作も様々なのですが、ここではその一つの方法を御伝えしましょう。(ほんの一つにしか過ぎません)
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まずは、リラックスする事、それを極めるような気持で静を感じるようにします。
「静を極めれば、動が始まる」のように、静止した状態で、心も体も静めていると、その中に微動が感じられるものです。
心がリラックスして緩やかになればなるほど、静中の動が始まります。
(この場合も、やはり良き指導者からのアドバイスが重要)
動きの中に精神のリラックス状態を高めますが、理想は瞑想、禅定の精神と肉体の状態を崩さずに静かに動きに結びつけていくようにすると、効果が感じられやすいでしょう。
呼吸は自然とそれに一致してくるものです。
深く、静かに、細く、長く、呼吸するようになるでしょう。
練功が進めば気というものがその静けさの中で流れていくのが解ってきます。
精神と肉体の調和状態を動きのなかに求めてみます。
仏教気功のなかで「禅」と言う言葉を使うとすれば「動禅」というように、動く「禅定」と考えるとわかりやすいでしょう。
動く瞑想状態になればかなりのレベルです。
熟達者は普段の普通歩行、動きの中でもその境地を実践してゆきます。
すなわち「行禅」とも言えます。
さらに、生活そのものが禅の状態であるような精神状態、肉体と精神と自然界の息吹が一体となった感覚を日常の中に感じながら生活ができるようになります。
ある意味で「生活禅」といえます。
(より深く求めるのであれば、日常の生活での正しい考え方を教われる精神的にも肉体的にも優れた良い指導者に教わることが大切でしょう)
自然界の仕組みを感じ取れるようになると、あらゆる変化を受け入れられるようになり、こんなに変化にとんでいて楽しい世界はないなとも感じることができるようになります。
心にゆとりがうまれるので、あらゆるストレスや制約に束縛されない自分に成っていくことでしょう。
あらゆるものをそのまま受け入れられる大きな強い自分に代わってきます。
私達は何かとストレスを受け忙しい毎日を送っています。
肉体と精神は緊張し疲労困憊状態です。
そんな時でも、生活の中にこの自然と向かい合い親しむ時間を大切にできると良いですね。
自分を解放し全ての制約から解放されてみる。
そんな自分の時間を肉体と精神に与えてあげてください。
もしかすると、いままで知らなかった、自分に有益な新しい世界の発見があるかも知れません。
私は体と精神を呼吸と運動を用いてこの自然界と一体になることで、それを保っています。
そこに気功法(養生法)を自分に役立てています。
ただ立っているだけでも、あらゆるイメージを利用しています。
清い河の流れの中にいたり、美しい海や湖の中にいたり、ある時は小さな旅客機が自分の胸元付近を通りすぎて行くくらいの巨人になったり、大木その物に同化したり、ある時は地球サイズ、太陽サイズ、太陽系、銀河系サイズ、もっと想像力をはたらかして宇宙サイズになるくらいに自分を解放する。
そう思い込むくらいに創造の世界をリアルに楽しむのです。
実際の知識として地球がどれだけの大きさで太陽や冥王星までがどれだけの距離があり、そのむこうの惑星への距離を知識としてはっきり認識できたのなら、また、イメージレベルはさらに上がるものです。
イメージの質が変わってきます。
(この宇宙について、リアルに想像しやすく説明してくれる良い絵本があります。
例えば、太陽系を考えても、太陽から地球までは光の速度で8分19秒もかかって来た光を私達は見ています。
一番はずれの冥王星までは光の速度で5時間以上かかります。
光の速度で一年間進んでも太陽系以外の恒星に出会えません。
4年間以上進むとやっとケンタウルス座αが見えてきます。
太陽系が存在する銀河系星団のうずは、端から端まで光の速度で10万年もかかります。
その銀河系から光の速度で200万年離れたところにアンドロメダ星雲があり、このような島宇宙や星雲が何千億もの・・・・・・・・
今わかっているその大きさは光の速度で150億年かかり、その先は光の速さで遠ざかっていて・・・・・
絵本資料、「宇宙」福音館書店)本当のスケールを理解するのにはとても役に立ちます。
そして、「静極まれば動始まる」のように、一切の動きを止めて静止して見る時、しばらく「静」を楽しんだ後に、自然に動き始める動きに導かれるように動きにまかしてみるのも面白い体験になるでしょう。
(これは自発動功を上手に使う方法ですがこの場合は良い指導者が必ずそばにいる必要があります。)
又、ある時は大きな山の石壁を本気で押し開くように、何千キロの重さの物をもちあげるように、リアルなイメージを使ってみます。
このリラックスした精神状態でのその激しいイメージは内面的なイメージトレーニングからくる実際の肉体に大きな変化をもたらします。
それだけで内分泌、新陳代謝は高まり、体が熱くなったり、汗が滲んで来るようになります。
いろいろなトレーニング法がありますが自律神経をイメージによってコントロールできるようになると、内臓へのアプローチも容易になるでしょう。
イメージパワーを感じることができるようになります。
意のままに肉体をコントロールするようになることは自分が自分を支配するようなものです。
その時、清く美しいイメージ、楽しいイメージ、が大切で、心を癒すものとなります。
自然界と親しみながら心に響く大自然の感動のバイブレーションが得られると、ストレスなどはあっというまに吹っ飛んでしまいます。
また、免疫力が高められ、自然治癒力も最高に高められた状態といえるでしょう。
各人の体力に応じて腰の位置は高くなっても良いですが、上虚下実(上半身に力が入っておらず、下半身がしっかりしていることが安定性をもたらします。)
中医学では「腎は精を蔵す」「骨を主り、髄を生じ、脳を充たす」とあるように、老化の予防や体力増強の上でも下半身の腎を養うことや強化することはとても大切なことです。
脊椎のねじり、引き伸ばしは人体の大切な中心線を刺激し強化します。
型や動き、意念の使い方で気の動く方向や流れが変わります。
ただ歩くだけでも、緩みや伸ばし、意識や意念の使い方で気感が変わってきます。
気感の流れ、方向などが解ってくれば、内臓などのどこに滞りがあるか、不バランス部分が自分でもすぐに解るようになります。
型や動作には、ありとあらゆる動作が成り立ちます。
同じ名前の気功の型があったとしても、流派によって少しずつ違った型になったりします。
流派によって意念の用い方が違ったりします。
気功は内面的な精神状態(調心)が重要で、もし、内面がなければ、ただのストレッチ運動や筋力トレーニングになってしまいます。
ただのストレッチと違う最も大切なところが「調心」であり、トランス状態のリラックスした精神状態や意念を集中して用いる状態などです。
「調息」と言う呼吸による内気エネルギーの運用と「調身」と言う運動姿勢のコントロールの三つの要素が協調されて、さらに気功の功(長い間かけて練習することで出来上がった力)が練り上げられてきます。
動功(動く気功法)だけでなく、静功(静止した状態の気功法)を両方やることで、「性命双修」(性とは精神のこと、命とは肉体のことで、精神と肉体の両方を修行していくこと)レベルはさらにアップすることでしょう。
ここにも陰陽の調和がバランスとして重要なのです。
意念を用いる時は、本当にそうであると思わなければなりません。
リアルに想像力を最大に使い、そう感じることが大切です。そうでないと、効果は半減してしまいます。
ただの身体運動との違いを理解しましょう。
(これも心身ともに健全なすぐに、疑問に答えてくれ、偏差にも対応できる良い指導者に導いてもらうことが大切です。)
ただし、気功法であってもあえて意念を用いないで行う場合もあり、それを用いない練功法もあります。
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