自然の生薬を用いて体調不良や体質を改善する。
大自然の法則を理解して、それを医療に生かす。
古代日本には古医道がありましたが、中国大陸や朝鮮半島をへて、仏教医学の浸透の後、中国医学などの影響をうけ、中国医学を基礎として独自の発展をとげたものを漢方医学といいます。
朝鮮半島には東医学(韓医学)というものが発展しました。
中医学は古代中国哲学と密接な関係があります。
古代中国伝統医学では「医は易に通ずる」とも言われています。
易学思想に導かれたものでもありますが、簡単に言えば、それは人と自然界との間には密接な関係があると言うことで、人間はどんなに文明が発展しようとも結局は自然界の中で生活しているので、絶えず自然環境の変化の影響を受けていると言うことです。
自然界を見ると、それぞれが互いに影響を受け合いながら、全体としてはとても調和がとれていると言う事にも気がつきます。
ですから、中国伝統医学では「人間の病は、人と自然の調和やバランスが失われたときに引き起こされる」と考えます。
中医学では「全体を見て局部の問題をとらえ、その物の自然な状態を破壊しないことを第一として、その物自体に本来に備わった機能をうまく利用しながら自らを最も良い状態においていくように解決して行く」わけです。
そこに、「自然界にある植物や鉱物、動物などから作った薬(生薬)を用いたり、針灸やマッサージ、呼吸法や運動法等を用いて、自然とバランスや調和を整えていく」という事なのです。
もちろん、そこに「気」をぬきにして語ってゆくことはできません。
漢方薬の一般向けの書や雑誌が多く見受けられるようになりました。
しかし、注意したいのは、「証」の捉え方をまちがえたりすると漢方薬にも副作用は起こるということです。
東洋医学には特有の診断法がありますので必ず漢方医学(中医学)の専門家に相談することをお薦めします。
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